理事長所感第11号「SPring-8に行ってきました。」

 

SPfing-8の上空写真 先日、当財団の理事で、当財団が指定管理者として管理運営している「佐賀県立九州シンクロトロン光研究センター」の上坪先生にご案内いただき、世界最大のシンクロトロン光施設「SPring-8」に行ってきました。SPring-8は、山陽新幹線相生駅で下車し、車で20分、兵庫県南西部の丘陵地帯で西播磨と呼ばれる地域の豊かな自然環境の中、「人と自然と科学が調和する高次元機能都市」をトータルコンセプトに、最先端研究施設を核とした国際的な科学技術都市を目指して開発された「播磨科学公園都市」の中にあります。

 播磨科学公園都市は、計画面積2,010ha、現在、整備されているのは、960haのみであります。内訳は、学術研究用地、産業用地、住宅用地、レクレーション用地に分かれ、産・学・住・遊の調和を重視したゾーニングとなっています。

 SPring-8は、H3~9年にかけて建設され、H9年10月供用開始。当時の建設費用は、約1,100億円で、現在、(独)理化学研究所が運営し、運転・管理業務を(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)が行っています。敷地面積は、141ha(甲子園球場の約36倍)で、この地区は、(独)理化学研究所の播磨地区放射光科学総合研究センターの位置づけがなされ、敷地内には、H23年6月発振に成功したX線自由電子レーザー施設SACLAも建設されています。その他、兵庫県ナノテク研究所や兵庫県立大学ニュースバルなどがありましたが、半日程度の時間ではとても見て回ることができない施設でした。

 紙面の関係で、詳細なご紹介ができませんが、SPring-8のビームライン(BL)は、62本設置可能とのことですが、現在、57本が設置済みで、内訳は、大学、企業等が独自の目的を持って建設、使用する専用BL26本、広くユーザーに供する目的建設、使用する共用BL19本等となっているそうです。このうち、共用BLの所属機関別利用状況、とりわけ、企業の利用をお聞きすると、研究課題別でH24年度実績は、約21%とその割合は徐々に高くなってきているそうです。また、兵庫県BLにおいては、地元企業も年5~6社程度が利用しているとのことでした。

 佐賀県では、企業の利用割合は、57%(H24)あり、地方自治体が産業利用を主体に設置した研究所として企業利用が進んでいると思っていますが、残念ながら、地元企業、特に中小企業の利用となると、まだまだの状況です。

 SPring-8の視察後にJASRIの土肥理事長、熊谷専務理事等と意見交換させていただきましたが、一様に企業利用の大切さを口にされ、シンクロトロン光と云えば、「何か最先端のものしか利用できない。」というイメージであるが、佐賀県は、農業や有田焼などの焼き物産業、日本酒の生産等が盛んな土地柄だから、例えば、発掘される焼き物のカケラ等を分析することで、どんな土や釉薬が使われていたのか等を調べたり、また、日本酒の繊細な味も米や土、水などを分析することで、できうる限り品質を一定に保ち完成度を高める等の活用ができるのではないか。等々、大変有意義な話を聞くことができました。

 九州シンクロトロン光研究センターは、佐賀県の大切な財産の一つです。地元の企業が、もっと利用してみようという気持ちにさせる仕掛けを考えて実行する必要性を感じた視察となりました。

平成25年9月2日
理事長 飛石 昇

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